重版8万部!マイナーコンテンツ「指ヨガ」を一大ムーブメントに仕立てた業界ド素人の無謀な挑戦 重版8万部!マイナーコンテンツ「指ヨガ」を一大ムーブメントに仕立てた業界ド素人の無謀な挑戦
STORY.4

重版8万部!マイナーコンテンツ「指ヨガ」を
一大ムーブメントに仕立てた業界ド素人の無謀な挑戦

インタビュアー:平野翔子(クリーク·アンド·リバー社 2014年入社)

入社1年目はグルメ系Webサイトを担当。
2年目より編集ディレクターとして、主にWebコンテンツの制作を行っています。

唐突ですが、クリーク·アンド·リバー社には『ライツマネジメント』というクリエイターの優れた企画、アイデアをコンテンツ化し、クリエイターに利益還元するグループが存在します。

具体的にいうとこのグループは、出版業界を中心として書籍を電子化し海外展開をしたり、付随する権利を扱って映像化させたり、「素晴らしいけれどイマイチ市場にリーチできていないもの」を発掘してマーケットに流通させ、その利益を作り手に届けよう!といったことを行う少数精鋭のグループです。

このグループが発足されてから約2年が経った頃、わずか2人で構成されたチームが『全くの出版経験のないクリエイターと組んで累計8万部を売り上げる大ヒット書籍を出す』という快挙を成し遂げます。

果たしてそこには、一体どんなドラマがあったのか?

今回はそんな伝説を作ったチームの一人、ライツ·マネジメント·グループ金田 汐美(かねだ しおみ)さんにお話を聞きました。

探し求めた書籍化のネタ。
そして「指ヨガ」との出会い

金田

電子書籍の国内取次サービスが軌道に乗り始めた頃、マネージャーの松本と始めた作家エージェンシーのサービスなんですが、最初はとにかくネタ集めで苦労しましたね。

本の企画のネタ仕入れのために 週に1~2回はセミナーやハウツー系交流会、著者の交流会なんかに通いまくりました。

金田

ようやく出会ったのが、以前、著者直々のオーダーでウチの会社から電子書籍オンリーで出版していた「指ヨガ」です。

荒削りながら非常に面白いコンテンツだと感じていたんですが、ある日私自身が指ヨガを試してみたら翌日体調がすこぶる良くなっちゃって(笑)

あ、これはもうこれしかないな。という感じでした。

立ち上げたばかりの作家エージェンシーが手がける最初のプロダクトとして何を選ぶか?その大きな決定を後押ししたのは、自身の「指ヨガはすごい!」という体験だったと語る金田さん。

しかしもちろんこれがそのままスルッと進んでいくはずもなく…。実際に動かしていく過程は予想外の連続だったと言います。

なにしろエージェントの二人も、指ヨガの著者も、「その業界では素人」な状態からのスタート。

出版業界ド素人のエージェントにGO!を出したウチの会社も大概ですが、それはそれは無茶苦茶大変だったんだとか。

ノウハウゼロ!
迷路のようなプロジェクトのはじまり

金田

受注は決まった!…んですが、業界ド素人の私がとりまとめなければならないうえに、(著作に関しては)完全に素人であるクリエイターのチームですからね。なにからどう手を付ければいいのか全くわからなかったんですよ。

ネタを探していた時期に広げていた電子書籍関連の人脈や先輩総当りネットワークで、なんとか制作を進めていったんですが…

著者はもちろん、ファンである私のこだわりも詰め込んだので、何度も何度も、本当に数えきれないほどの修正を重ねる事になってしまいました。

もちろんウチの会社のクリエイターデータベースにも多くのライターや編集者が登録していますが、この企画が走りだした当時、いきなり「書籍一冊分まるっと書いてください!著者と打ち合わせしながらしっかり仕上げたいんです!」などと言っても誰にお願いすればいいか全くわからない状態。

誰がどう書き、どう編集し、どんな形に仕上げれば書籍の制作としてOKなのか。

またそれを売るために何をどうすればいいのか。

分からないことだらけのまま、とにかく多くの人を巻き込んで「足りないモノは聞いて頼る!」と熱意と勢いでなんとかしてきたと語る金田さん。

いやはや、聞けば聞くほど、壮絶です。。。

「作る」で終わらせない…!
A4 1枚の企画書に込めた “読者へ届ける” 意思

金田

なんとなくお察しの方も多いとは思いますが、実のところ相当有名な著者でもない限り『電子書籍の制作費を、電子書籍の売り上げで回収する』ということはまだまだ難しいのが現状です。

なので私達がライツマネジメントとしてそこに入るからには、作家のため、そして読者のために「その後の展開を睨んだトータルプロデュース」が求められるんです。

金田

誰でも、どこでも簡単にできる「指ヨガ」のコンテンツがより生きる出口がないか?

そこで繋がったのがコンビニ書籍でした。

A4 1枚の企画書をとにかく出版社へ持って行き、誰に向けて何を提供し、それによって何が得られる書籍なのか。それこそ「相手に伝わる文章の書き方」なんてセミナーに私自身通いながら全力で書きまくりました。

作家エージェントを始めるまで企画書なんて書いたことがなかったんですから、そりゃもう必死でしたよ(苦笑)

そして何枚目の企画書かも分からなくなった頃、コンビニ書籍×指ヨガのネタが出版社の担当のハートを射止め、ついに企画が本格的にスタート。

が、動き出してしまえばもう止められないのが書籍プロジェクト。

何しろ全国の書店数より遥かに数の多いコンビニをマーケットに選んだわけですから、少なく見積もっても数万冊。さらにこれを印刷 ⇒ 配送 ⇒ 販売する手間と時間とお金を考えれば、スケジュールの遅延=ヤバイ事態。

というのは想像に難くありません。

その時現場はどんな状態だったのか。

若干「思い出したくないなぁ…」といった表情の金田さんに聞いてみました。

スケジュール遅延は命取り!
企画採用からわずか2ヵ月の、嵐のような猛ダッシュ進行

金田

絶対にスケジュールの遅延が許されない中、はじめての紙の書籍制作の案件。それだけでも大変なプレッシャーなのに、当時の私は出版の業界用語すらままならない状態だったんです。

「校正と校閲の違いって何?」「校閲っていつやるもの?」そんな当たり前のようなこともわからず、単語帳を作り、出版業界の用語をまとめて…。

本当に、そんな私にでも企画を丸ごとやらせてくれるのは『やりたいなら、まかせる』というウチの会社ならではの文化があったからなんでしょうね(苦笑)

金田

出版社、編集者、編プロ、校正者、校閲会社、印刷会社もろもろとの調整に、編集やプロダクションに夜遅くまで対応をお願いしなければいけなかったり…大変でしたよ。

確認の度に細かな修正、入稿直前まで修正を繰り返して、なんとかスケジュール通りに入稿した時はもういっぱいいっぱい(笑)

発売当日まで不安で、でも発売当日はコンビニに朝イチで飛び込んで…。「指ヨガ」が並んでいるのを見た時は嬉しかったですねぇ。本当に。

何もかも初めてだらけのなか、『やりたいなら、まかせる』で手にしたチャンスを見事ものにしてみせた金田さん。

著者の想いとエージェントの想い、多くの関わった(巻き込まれた?)人々の願いを込めた「指ヨガ」の書籍は全国のコンビニで販売を開始するや一気に大人気商品に。

重版を重ね、気づけばノウハウ本としては異例の 8万部を超える大ベストセラーへと成長を遂げていきます。

著者個人による小さな小さな電子書籍出版で終わっていたかもしれないコンテンツを、著者と一緒に磨き上げ、販路を作り、制作プロジェクトを動かし、そして手にした成果。

当然、喜びも大きかったと言います。

新卒入社当時はこだわりがないから新規事業へ。
その中で芽生えたこだわりとは

金田

実は、新卒入社時には特に「やりたいことへのこだわり」が無かったんです。なのに、配属は新卒からずっと新規事業関連。

今思えば『こだわりなく社内を横断して繋げていけ!』みたいな人事の意図があったのかも?ですが、私自身はツライなー… なんて、感じてもいたんです。

正直、何をやって良いのかもわからないままとにかくテレアポをするも数字は出ない…みたいな日々が続いてましたからねぇ。

金田

でも、それでもなんとか数年経って、少しずつ社内での人のネットワークができて。そして作家エージェンシーが始まって。

これをきっかけに、ようやく私の中で「仕事のこだわり」が芽生えたように感じています。

かつての私や、私と似たような悩みを持っている方に伝えてあげたいですね。「何をやるべきか分からない事に、焦る必要なんてないんだよ」と。

なんでもOK!な会社の中で、人と人の間にその可能性を探しに行けばいいんです。新規事業部で働き続けたから気づいたことですね。

ウチが掲げる『マルチチャネル戦略』を体現していきたい。それこそ私がはじめて抱いた仕事のこだわりです。

そう、熱く語ってくれた金田さん。

TV、ゲーム、Web、書籍など1つの出口を見るとやっている会社は他にもたくさんあり、差別化は難しいけれど、それら全部の出口を持っているのが本当のウチの強み。

種種雑多な人と事業が混在し、『やりたいなら、まかせる』の精神が根付いたクリーク·アンド·リバー社なら、出来るかどうか考えたこともなかったような冒険を成功させることができるかも知れない。

そしてその挑戦の時までにどれだけ頼れる人とのネットワークを作れるか?は、実際のところ実績ではなく『熱意次第』だよ。

そう言ってもらえているようで、なんだか聞いている取材陣までワクワクしてしまうインタビューでした。

金田さんのように構えず、決めつけず、全く知らないあれこれに挑戦してみたいと思ったら、迷わずとにかく説明会へ。

まだまだ知られていないクリーク·アンド·リバー社にどんな可能性があるか、まずは聞きに来てみませんか?

編集:中村健太

インタビュアー:平野翔子

ライター:大舘仁志

カメラマン:大塚めぐみ、小澤茜

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